ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

元橋一之「ITイノベーションと日本経済:残された成長ポテンシャル」(RIETIコラム)

90年代におけるTFPの加速度的な上昇は、驚異的なスピードで技術革新を続けるIT産業が経済全体に占めるシェアを拡大したことの影響が大きい。IT投資のGDPに占める割合は2000年時点で5%程度とまだ小さいので、今後ともマクロ経済の生産性の上昇を引っ張っていくことが期待できる。その一方でITユーザー産業のTFP伸び率は緩やかなものに留まっている・・・
筆者の分析によると労働市場の硬直性が企業における組織改革の足かせになって企業がITの効果を十分に発揮できない原因の1つになっている。しかし、ITネットワークの導入によってむしろ取引先との連携を強化する企業が多いことも分かっている。これは米国における分析結果においても見られており、IT化=外部経済取引という図式はかならずしも成り立っていない・・・