ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

「産業構造審議会産業金融部会中間報告−次世代の企業財務と産業金融機能のあり方について」(経済産業省)

コメント ミクロの観点から、金融・資本市場の基盤整備を唱えるものであるが、マクロの観点からみた資金需要の実態からは、その重要性は小さいと言えるのではないか。あるいは、多様なファイナンス手法が制度的に整備されることで、新たな資金需要が生まれるとでも言いたいのだろうか。個別にみると、世界的に会計・税務上の問題が指摘されているファイナイト保険について、無防備に「導入に向けた検討」を唱えることには疑問を感じる。また、CATボンド等のコストが高いことについては、リスクの計量や世界的な分散に関してノウハウを持つ再保険市場の方が、資本市場と比較して低コストの付保を可能とするのは(よほど市場がタイトにならない限り)当然である。この点について、政策金融機関による証券化支援により普及を図るとすることの意図は不明。金融・保険に関しては、総じて会計上の取り扱いとしては、アンバンドルの方向性が模索されるべきではないか。