ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

「4つのフィリップスカーブ」、「ゼロインフレの政治経済学」(Irregular Economist)

コメント 長期的には(あるいは短期においても)フィリップスカーブは垂直となるとする自然失業率(NAIRU)仮説について、ゼロインフレが最適なインフレ率であるとの結論をそこから導き出すことは困難であり*1、結論としては、政治的なプロセスの中でインフレ率の水準が決定されるとの内容。NAIRUについては、まだ十分にはこなせてない*2のですが、結構役立ちました(意味不明?)。ありがとうございます。

*1:むしろ、インフレ(デフレ)による判断の幻惑により、意図せぬ資源配分の歪みが生じる場合に、ゼロインフレは支持される。この場合、フィリップスカーブは垂直とはならない。

*2:期待修正フィリップス曲線:dPt=Et(dPt+1)-b・(U-UN)+v UN:自然失業率 v:供給ショック、に対して、自然失業率をNAIRUというが、その推計モデルには、いくつかの考え方があるらしい(「構造的・摩擦的失業の増加に関する研究(中間報告)」労働政策研究・研修機構)第5,6章参照)。ichgoBBSでは、かつて、フリードマンは「予期せぬインフレが、失業率を自然失業率から乖離させてしまう」(dPt-Et(dPt+1)→-b・(U-UN))とみるのに対し、ケインジアンは「失業率がNAIRUから乖離すると、インフレが加速もしくは減速する」(-b・(U-UN)+Et(dPt+1)→dPt)とみる、といった議論があったよう。