ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

「国会の格差論議」(大竹文雄のブログ)

格差問題を議論する人たちは、フリーター問題、ホームレス問題、ヒルズ族規制緩和、不況、デフレ、高齢化、税制など様々な問題の一面に焦点を当てているだけのことが多い。だから、議論がかみ合わない印象を受ける。格差の実態を正しく認識するのは意外に難しい。それに、そもそも事実認識が一致したところで、それをどう評価するかは、個々人の価値観によって違ってくる問題だ。どうもこの問題は、事実認識と価値観の議論が混在しやすいように思う。

コメント 同感。例えば、小泉改革と格差の拡大をつなげる議論をよく見かけるが、小泉内閣が成立したのは2001年で、少なくとも2003年以降ジニ係数は低下している。つまり、小泉内閣成立後、統計上の所得格差はむしろ縮小しているわけであるが、これは、景気の回復とそれにともなう失業率の低下傾向を踏まえればごく自然な話。「小泉改革によって格差は拡大」といった議論は、そもそも次元を異にしている。*1

*1:このような議論の「ズレ」は、例の「中年しゃべり場」でのリフレと左翼をめぐる議論の「かみあわなさ」を思い出させる。