原田泰「日本国の原則」
- 作者: 原田泰
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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著者は「多数が少数から奪うことのできないものがあるという考えが民主主義には必要」であるとし、また「自由な民主政体であれば、必ず個人の権利を保障する法が生まれ(中略)、多数の国家が相互に独立を保ちながら交易によって結ばれあうという事態が学問と芸術を発展させる」というヒュームの言葉を引用する。明治政府は、(1)経済活動の自由化、(2)私的所有権制度の確立、(3)開国と貿易の自由化、を行い、そこから日本の大きな発展は始まる。高度経済成長も経済的自由によってもたらされたのであり、官僚主導の規制や計画によってもたらされたわけではない(それらは、むしろ1970年代以降の経済の停滞をもたらしている)。自由という原則が日本においていかに重要であったかが歴史を読み解くことによって描き出される。