ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

2008年4月データによる更新

 物価上昇率(コア)は0.9%増(前月1.2%増)、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合は0.1%減(前月0.1%増)。ただし、これにはガソリン価格の値下がり分が反映されている。一方、完全失業率は、踊り場的な状況にある景気、有効求人数の減少傾向などから、今後しばらくは悪化する可能性が高い。今月は4.0%と、再び4%台に到達。
 フィリップス・カーブが図の赤矢印方向に推移するのが、今後の景気局面に関する最悪シナリオ。この場合、国内需要の弱まりから物価に下落圧力が働く一方完全失業率は上昇し、デフレ不況が継続する。これは、1997年の消費税率引上げ後の経済情勢と似通っている。こうなると、非正規雇用だろうが何だろうが、仕事があるという状況を創り出すことが必要になる。
 一方、物価安定の下で景気回復局面が継続し、フィリップス・カーブが図の青矢印方向に進むのが望ましいシナリオ。こうなれば、従業員採用のための企業間競争が活発化し、労働者の職業能力形成が進むことになる。また、この下で自律的・自発的に労働市場が流動化し、効率的な資源配分が進むとともに労働生産性が向上する、というのが有り得べきシナリオである。

(参考エントリー)