ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

2008年9月データによる更新

 インフレ率は、交通・通信が低下した影響から全体で0.1%ポイント低下し前月比2.3%増となりました。食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合は0.2%増(前月は前年同月と同水準)です。完全失業率は、完全失業者、就業者がともに減少し非労働力人口が増加する動きがみられる中で、先月よりも0.2%ポイント改善しています。ただし、今回の改善は、主として就業意欲喪失効果によるものと考えられ、雇用情勢の先行きは必ずしも明るいものではありません。*1
 本日の金融政策決定会合で、日本銀行は、無担保コールO/Nの誘導目標を0.20%引き下げ0.30%とすることを決定しました。現在の経済情勢を鑑みれば金融の緩和は当然ですが、今後の経済を占う上でより重要なのは、日本銀行の将来に向けたスタンスです。もし、今後も引締め気味のスタンスに変わりがなく、今回の決定も一時的なものに過ぎないとみなされた場合は、今回の決定は、経済主体の行動にほとんど影響を与えることなく、文字通り「経済効果は全くない」(与謝野経済財政担当大臣)ことになります。
 日経平均株価は、景気の回復が加速した2005年半ば頃の水準にまで低下しています。こうした動きは、一定の時間をともなって雇用情勢にも悪影響を与えるというのがこれまでの経験則です。こうした中での麻生内閣の政策総動員的な姿勢は、今のところ、一定の評価ができるものです。

*1:また、今回の調査結果をみると、サービス業の雇用者に特異な増加がみられる。