ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

2009年3月データによる更新

 真の失業率が横ばいとなる中で、完全失業率(公表ベース)は大きく上昇しました。これは、就業意欲喪失効果がまだ大きくは表れておらず、離職者の増加が直接的に失業率の上昇へとつながったことによるものです。ただし、非労働力人口(求職活動をしていない無業者)は確実に増加しています。真の失業率と完全失業率の前年差をとると、真の失業率についても、今月は大きく上昇しています。真の失業率は、景気動向に応じて大きく振幅するため、今後は、完全失業率にもまして上昇することが見込まれます。

 また、今月の完全失業者の大きな増加は、医療、福祉業において、これまでのような雇用の増加がみられなかったことにともなうものでもあります。

 休業者や短時間労働者は、前年差で高い水準が維持されており、企業の雇用維持努力は引き続きみられますが、医療、福祉業を含むサービス産業における雇用創出が進まないと、その分、雇用の悪化に対する耐性は弱まることになります。産業別の雇用者の動向には、今後も注視が必要です。