ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

一上響、代田豊一郎、関根敏隆、笛木琢治、福永一郎「潜在成長率の各種推計法と留意点」(日銀レビュー)

http://www.boj.or.jp/type/ronbun/rev/rev09j13.htm

 先日のエントリーでは、潜在GDPを推計し、現実のGDPとの違いを時系列的に比較しました。潜在GDPの成長率は、ここでは「中長期的に持続可能な経済成長率」である潜在成長率を意味しています。この潜在成長率に関するまとまったレポートがありましたので紹介します。
 このレビューには、上述の推計と同じ生産関数アプローチによる潜在成長率も掲載されていますが、上記エントリーの推計と比べると、2004年以降の潜在成長率が全体的に高くなっています。これは、主として全要素生産性の寄与の違いによるものです。上記エントリーでは、足許の成長率がマイナスになるなどやや信頼感に欠けるところがあるので、おいおいまた考えてみることにします。*1
 また、このレビューでは、DGEアプローチによる潜在成長率の推計という新しい試みも行われています。

*1:この推計では、このほか、推計の前提である潜在失業率がやや高めです。