ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

物価と給与の推移−2013年11月までのデータによる更新

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 消費者物価(生鮮食品を除く総合、コア)と所定内給与(規模30人以上、概ね基本給に相当)の水準比較の推移を更新した。所定内給与は、月半ばに公表される確定値では、パートタイム労働者構成比が上昇することで下方修正されることが多く、現在公表されている速報値は上方バイアスを持つと考えられる。このため、先月の確定値におけるパートタイム労働者構成比変化の寄与度をもとに推計した予測確定値を用いる。

 11月は、物価と給与がともに上昇しているが、物価の上昇が先行している。とはいえ、名目賃金のうちでも特に所定内給与は春闘の動向に左右されるものであり、物価の動きに遅れることは想定の範囲である。加えて、このところフルタイム労働者の雇用が増加しており(3カ月連続の増加)、パートタイム労働者構成比の高まりによる1人あたり賃金への減少寄与は、今後は縮小してくることも予想される。
 先月は「労働市場がさらにタイト化する中で、需給ギャップの縮小による物価上昇(ホームメイド・インフレ)へと移行し、企業の給与支払い余力が高まることで給与の増加へとつながることを期待する」と記載した。ホームメイド・インフレへの移行の兆しは実際にみられ、給与も上昇する見通しはたってきた。今後は、労働市場のタイト化が、パートなど非正規雇用労働市場や高卒新卒市場などで実際に起きている中、雇用の「量」の改善から雇用の「質」の改善への動きが順調に進むかどうかが景気動向を占う上での重要なポイントとなる。