ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

真の失業率──2015年4月までのデータによる更新

 完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで、完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「真の失業率」を最新のデータを加えて更新した。

4月の完全失業率(季節調整値)は3.3%と前月よりも0.1ポイント改善、真の失業率も同様に3.8%と前月よりも0.1ポイント改善した。完全失業率、真の失業率ともに改善傾向であることは変わらず、引き続き、真の失業率は減少基調である。

 また、3月分までのコア物価と所定内給与(規模30人以上)の相関をとると、つぎのようになる。

所定内給与は、標本事業所の抽出替えに伴う改訂に伴い物価に比して停滞が目立つようになったものの、上昇傾向であることに変わりはない。労働市場のタイト化は引き続き進んでおり*1、これまでの物価上昇に見合う賃金の上昇がいつどのように現れてくるのかに注目したい。

https://dl.dropboxusercontent.com/u/19538273/nbu_ts.csv

*1:ただし、季節調整値でみた真の失業率は2カ月連続で上昇。