ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

「「人口減少下における雇用・労働政策の課題」すべての人が自律的に働くことができ、安心して生活できる社会を目指して(雇用政策研究会報告の取りまとめについて)」(厚生労働省)

  • 現状のまま推移することのリスク・シナリオは、①経済社会を支える層が減少し、若年層をはじめ今後の我が国の産業を支える人材の質が低下し、生産性等の低下に繋がる、②格差が拡大し、将来に展望がもてないことによる社会の不安定化が加速する、③経済的理由により、あるいは子育ての時間を確保できないことにより、少子化もさらに進行する。
  • 今後の雇用・労働政策を考えるにあたって目指すべきは、①意欲と能力を発揮できる就業機会を持つ、②能力を高める機会を持つ、③安心・公正に働ける、④労働以外の生活も充実できる、という、「全ての人が自律的に働くことができ、安心して生活できる社会」の実現。
  • 施策の展開にあたって①「就業率」*1を重視、②職務、能力と労働時間等に応じた処遇の確立、③労働者の能力開発や仕事と生活の両立(ワーク・ライフ・バランス)、④長時間労働問題の解決に向けた積極的な取り組み、といった点が求められる。
  • 今後重視していくべき雇用・労働政策は、
    1. 若者への就業支援〜若者と仕事をつなぐ後押しをする
    2. 女性への就業支援〜女性が仕事を続けやすい職場環境を作る
    3. 高齢者への就業支援〜元気な高齢者が活躍できる社会を作る
    4. 福祉から就労へ〜障害者、生活保護等を受けている人の自律を手助けする
    5. 地域に於ける雇用創出への支援〜地域の人材を育成・活用する
    6. 職業能力開発〜全ての人々が能力を高められる機会を用意する
    7. 外国人労働者〜高度人材の受入れを推進する
    8. 安心・公正な労働〜誰でも安心して働ける労働条件を整える
    9. 仕事と生活〜ワークライフバランスで仕事と生活を充実させる
    10. 労働力需給調整〜全ての人々の就業意欲を活かす

*1:就業率(ER)=就業者(E)/15歳以上人口(P)と考えると、ER={E/(U+E)}・{(U+E)/P}={1-U/(U+E)}・{(U+E)/P} U:失業者。つまり、就業率=(1−失業率)×労働力率であり、就業率を高めるには、失業を減らすと同時に労働力率を高める必要がある。