2009-01-01から1年間の記事一覧
毎年の恒例ものですので、今年も、読んだ本の中からあくまで主観的にベストと思えるものを取り上げたいと思います。今年は、厳選の上、つぎの3冊を選びました。
実践 行動経済学作者: リチャード・セイラー,キャス・サンスティーン,遠藤真美出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2009/07/09メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 365回この商品を含むブログ (90件) を見る 経済学では、可能な選択肢の中から、自らの「効用…
近代の労働観 (岩波新書)作者: 今村仁司出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1998/10/20メディア: 新書購入: 9人 クリック: 222回この商品を含むブログ (25件) を見る 今村仁司は、近代の労働観を古代のそれを転倒する形で生じたものとみる。 古代の労働観では…
先日のエントリーに関連した内容について、少していねいに整理してみました。なお、この覚書は(2)〜(5)くらいまでは少なくとも続く予定で、その結論*1も不確かながらみえてはいるのですが、いつになるか、あるいはそれを書くかどうかを含めてまだ未定…
※文章・注記を若干修正しました。(12/02/09)子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)作者: 阿部彩出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/11/20メディア: 新書購入: 16人 クリック: 218回この商品を含むブログ (110件) を見る 日本の貧困率(相対的…
完全失業率は5.1%(季節調整値)と、前月より0.2ポイント改善しました。ただし、完全失業者は16万人減少していますが、就業者は20万人の減少、非労働力人口は40万人の増加となり、労働需要の増加はみられません。女性では、就業者が大きく減少する一方で非…
※注記を追加しました。(11/26/09、12/02/09)また、不必要な留保を削除する等文章を修正しました。(11/27/09) デフレ下において、いち早く所得維持の重要性を指摘したのがロナルド・ドーアである。 もう1つの「合成の誤謬」は賃金カットである。市場不振…
ベーシック・インカム入門 (光文社新書)作者: 山森亮出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/02/17メディア: 新書購入: 24人 クリック: 276回この商品を含むブログ (127件) を見る このところ、ベーシック・インカムという言葉をよく聞くようになった。その意…
※貨幣数量方程式に基づいた寄与度分析のグラフを差し替え、文章を修正しました。(09/12/04) 本日、7〜9月期の四半期別GDP速報が公表されました。実質GDPは1.2%(年率4.8%)の増加となり、予想を上回る高い伸びとなりました。特に、前四半期まで…
mixiは退会しました。今後、自宅で過ごす時間を少しでも勉強にあてられるようにしたいので、ネットとのつきあい方を少しずつ整理したいと思います。なお、このブログとScribdは、自分にとって唯一の「実績」(?)なので、仮に辞めることがあっても削除はい…
当ブログでは、エントリーされた記事の引用(または参照)は、これまで、その記載方法を含め自由とさせていただいておりましたが、今後、記事の引用等に当たっては、出典の明記をお願いします。また、内容に不明な点がございましたら、プロフィール欄にある…
次のような二律背反的な主張を考えてみた。 (A)フィリップス・カーブに含意されるように、インフレ率と完全失業率にはトレード・オフの関係があり、財政・金融政策によって需要が増加すれば、完全失業率は、完全雇用水準に対応する自然失業率の水準にまで…
※このエントリーは、公開を停止します。ここでは、修正貨幣数量方程式を「マネーストック×貨幣流通速度=国内需要デフレーター×国内需要財+輸入デフレーター×実質輸入」として分析を行いましたが、国内需要財に輸入を加えると、輸入がダブルカウントになり…
atプラス 02作者: 見田宗介,大澤真幸,柄谷行人,岡崎乾二郎,立岩真也,大塚英志,鶴見太郎,アマルティア・セン,田中秀臣,吉原直穀,山折哲雄,辻村英之出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2009/11/05メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 8人 クリック: 71回この…
※このエントリーは、公開を停止します。ここでは、修正貨幣数量方程式を「マネーストック×貨幣流通速度=国内需要デフレーター×国内需要財+輸入デフレーター×実質輸入」として分析を行いましたが、国内需要財に輸入を加えると、輸入がダブルカウントになり…
※文章の追加、修正等を小幅に行いました。(10/16/09)(過去のエントリー) デヴィッド・マースデン「雇用システムの理論 社会的多様性の比較制度分析」(1) デヴィッド・マースデン「雇用システムの理論 社会的多様性の比較制度分析」(2)──市場と商品…
http://nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/2009/ Elinor Ostrom, "for her analysis of economic governance, especially the commons" Oliver E. Williamson, "for his analysis of economic governance, especially the boundaries of the …
※注記を追加しました。(09/10/09)(過去のエントリー) デヴィッド・マースデン「雇用システムの理論 社会的多様性の比較制度分析」(1) デヴィッド・マースデン「雇用システムの理論 社会的多様性の比較制度分析」(2)──市場と商品 デヴィッド・マー…
http://www.boj.or.jp/type/ronbun/rev/rev09j13.htm 先日のエントリーでは、潜在GDPを推計し、現実のGDPとの違いを時系列的に比較しました。潜在GDPの成長率は、ここでは「中長期的に持続可能な経済成長率」である潜在成長率を意味しています。こ…
はてなブックマークに代表されるソーシャル・ブックマーク・サービスは、個人がお気に入りのウェブ・サイトをブックマークするというその本来の機能を超えて、多様な機能を持つようになっている。そうした機能として代表的なのは次の二つだろう。 第一に、ブ…
※注記を追加しました。(09/28/09)(前回のエントリー) 竹森俊平「資本主義は嫌いですか それでもマネーは世界を動かす」 先日のエントリーでは、竹森俊平「資本主義は嫌いですか」の第1部の内容を整理するとともに、今後の世界経済と我が国経済の行く末…
※id:ari_satoさんのエントリーにコメントしました。また、ブックマーク等で子ども手当が第2・3子の出産支援に役立つとのコメントがみられますが、2000年から2005年の間の有配偶女性の産む子供の数が増加した要因(0.05)のうち、第2子の寄与は0.02、第3…
資本主義は嫌いですか―それでもマネーは世界を動かす作者: 竹森俊平出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2008/09メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 153回この商品を含むブログ (79件) を見る※若干修正しました。また、平家さんのコメントを受け…
上述の竹森本感想では、コストインフレやそれにともなう交易条件悪化の懸念に関する記述は省略していますが、この点に関し、現時点までの動きを反映したタイムリーなレポートがありましたので、紹介します。http://www.jri.co.jp/thinktank/research/eye/200…
8月30日は1405PV(1165UU)、31日は1696PV(1468UU)で、31日の訪問者数は恐らく新記録だと思います(いずれもBlogPetのアクセスカウンタの数値)。今回も、hotentryというはてなの「あおり」の仕組みがきいたことと、↓のサイトで紹介していただことで、エ…
※注記を追加しました。(08/31/09)※本稿では、エコノミスト的な「お約束」を踏まえた論説に対し、エコノミスト的な「お約束」を踏まえた立場から批判を行ったつもりです。一方、一部のブックマーク・コメントや本稿を引用したサイトの中には、こうした「お…
バーナンキ氏を再指名。http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11165120090825?sp=true http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11163320090825?sp=true 「バーナンキ祭り」からはや4年、か。http://d.hatena.ne.jp/kuma_asset/200510…
ハンガリー事件と日本―一九五六年・思想史的考察作者: 小島亮出版社/メーカー: 現代思潮新社発売日: 2003/05メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (6件) を見る ハンガリー事件に対する既存左翼勢力(政党)の対応への反発として生…
ある日銀関係者の潜在GDPに関する話が話題になっていたので、試算してみました。*1計算は、GDPギャップを推計する際に比較的標準的に使用される生産関数アプローチによるものですが、各種の仮定をおいた独自推計です。稼働率調整は、非製造業の資本ス…
08/05/09付けエントリーにid:himaginaryさんからトラックバックをいただきました。http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20090819/behold_nominal_gdpこの中に「名目GDPを国内需要デフレーターで割ると、実質GDIにほぼ等しくなる」との指摘があります。こ…