ラスカルの備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

今年の10冊

恒例のエントリーです。以下、順不同で。 ジェイン・ジェイコブス(香西泰訳)『市場の倫理 統治の倫理』 市場の倫理 統治の倫理 (ちくま学芸文庫)作者:ジェイン ジェイコブズ発売日: 2016/02/09メディア: 文庫traindusoir.hatenablog.jp

真の失業率──2020年10月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

シン=トゥン・ヤウ、スティーブ・ネイディス(久村典子訳)『宇宙の隠れた形を解き明かした数学者 カラビ予想からポワンカレ予想まで』

宇宙の隠れた形を解き明かした数学者 カラビ予想からポアンカレ予想まで作者:シン=トゥン・ヤウ,スティーブ・ネイディス発売日: 2020/10/07メディア: 単行本 微分幾何学者で数理物理の世界に大きな名を残す数学者シン=トゥン・ヤウの自伝。原題は”The Shape…

真の失業率──2020年9月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

トーマス・カリアー(小坂恵理訳)『ノーベル賞で読む現代経済学』

ノーベル賞で読む現代経済学 (ちくま学芸文庫)作者:トーマス・カリアー発売日: 2020/07/10メディア: 文庫 1969年に最初のノーベル経済学賞(アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞)を受賞したフリッシュ、ティンバーゲンから、2009年に受…

適応的期待によるフィリップスカーブの妥当性

KaggleのNotebookにおいて、物価水準が安定した長期均衡状態における完全失業率である「インフレを加速させない失業率」(NAIRU)を推定した。※ 可変NAIRUの収束性が高まることから、時系列データを四半期に改めました。推計結果に大きな違いは生じません。…

真の失業率──2020年8月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

労働分配率の上昇要因と賃金が抑制された理由

(前エントリー) 一人当たり名目賃金はなぜ力強さにかけるのか? traindusoir.hatenablog.jp 前エントリーでは、足許、物価(GDPデフレーター)が停滞し労働生産性も伸びないため、賃金(一人当たり名目雇用者報酬)の伸びには力強さが欠けており、企業にと…

グレン・グリーンウォルド(田口俊樹、濱野大道、武藤陽生訳)『暴露 スノーデンが私に託したファイル』

暴露:スノーデンが私に託したファイル作者:グレン・グリーンウォルド発売日: 2014/05/14メディア: ペーパーバック 事件や出来事の内幕に関するノンフィクション作品として、これまで、つぎのような書籍を取り上げてきた。 國重惇史『住友銀行秘史』 traindus…

一人当たり名目賃金はなぜ力強さに欠けるのか?

※ グラフの参照にミスがありましたので、差し替えました(09/24/2020) 毎月の「真の失業率」エントリーに掲載しているグラフにもみられる通り、2012年の政権交代以降、名目賃金の減少傾向は反転し、その後は総じて増加傾向にある。一方、物価の上昇傾向はよ…

ジェイン・ジェイコブス(香西泰訳)『市場の倫理 統治の倫理』

市場の倫理 統治の倫理 (ちくま学芸文庫)作者:ジェイン ジェイコブズ発売日: 2016/02/09メディア: 文庫 率直にいって面白い。これまで自分の周囲で話題に上ることがなく、いまに至るまで読まずにきたことが不思議に思える位に面白かった。 原題は”SYSTEM OF …

真の失業率──2020年7月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

東京大学卒業生の進路からみる公務人気の変化

8月22日付けの朝日新聞朝刊に、本年度の国家公務員総合職試験の合格者は1,717人で、大学別合格者では東京大学の249人が最も多かったものの前年度より58人減少、記録に残る1998年以降過去最低であったことが記されている*1。また、申込者数も過去最も少ない1…

マイケル・ガザニガ(藤井留美訳)『〈わたし〉はどこにあるのか ガザニガ脳科学講義』

〈わたし〉はどこにあるのか――ガザニガ脳科学講義作者:マイケル・S・ガザニガ発売日: 2020/03/17メディア: Kindle版 本書は、分離脳患者の研究で知られる神経科学者マイケル・ガザニガ教授によるギフォード講義(スコットランドで120年以上の伝統を持つ「あ…

平均勤続年数の変動とその要因

8月4日の日経新聞『働き方innovation データを読む』では、簡潔に整理すると、 ・日本の働き方は(欧米と異なり)終身雇用を前提としたメンバーシップ型。一般労働者の平均勤続年数は平成以降も伸長。 ・根強く残る賃金の年功制はメンバーシップ型を補強。…

稲葉振一郎『政治の理論 リベラルな共和主義のために』

政治の理論 (中公叢書)作者:稲葉 振一郎発売日: 2017/01/17メディア: 単行本 本書では「「政治」理解の組み替え」を目指す、と著者は本書の中段において整理する。我々の「政治」理解は主権国家抜きには語れないが、実は主権国家による営為であっても必ずし…

真の失業率──2020年6月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

ユヴァル・ノア・ハラリ(柴田裕之訳)『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』

21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考作者:ユヴァル・ノア・ハラリ発売日: 2019/11/19メディア: Kindle版 著者のハラリはイスラエルの歴史学者。前々作『サピエンス全史』では「人間の過去を見渡し、ヒトという取るに足りない霊長類が地球…

真の失業率──2020年5月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

真の失業率──2020年4月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

真の失業率──2020年3月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

真の失業率──2020年2月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

教訓

これまでの限られた職業経験の中で得た重要な教訓のうち、世の中であまり語られていないと感じるものを、メモ程度に残しておきたいと思います。なお、自分のことは「棚に上げて」書いているところが一部にあります。4・5番目は他人の受け売りです。 『「事…

真の失業率──2020年1月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

真の失業率──2019年12月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

企業部門のISバランス(貯蓄)は大幅減少

国民経済計算(SNA)の資本勘定から推計したISバランスについては、3年前に2011年基準改定後の動向を分析し、昨年、その後の動きをフォローアップした。traindusoir.hatenablog.jp資本勘定とは、一国経済(および制度部門別)の貯蓄と投資のフローを実物面か…

真の失業率──2019年11月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

今年の10冊

恒例のエントリーです。今年後半は読書よりOCW(CourseraのPractical Time Series Analysis、edXのMachine Learning on R)やHackerrankなどに嵌りました。それにしても今年、自分にとっては初詣のおみくじ「凶」に相応しい年の始まりでした。 いまのご時世…

真の失業率──2019年10月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

真の失業率──2019年9月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…