備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「複線型」雇用システムの可能性

traindusoir.hatenablog.jp 前稿では、統計の結果をもとに、以下の二つの結論を導いた。 中高年層の高学歴化は今後さらに進む。このことは企業に対し単位労働コストの上昇という形で影響。現在の賃金水準を維持する上で、コスト上昇分に見合う労働生産性の増…

高学歴化と労働者の学歴構成

前稿では、(日本版)ジョブ型雇用をめぐる動きに関し、それが求められる背景として、これから入職しようとする日本の若年者にジョブ型への志向性がみられることを指摘し、特に医学部志望の高まりや情報系学部の人気、また後者のケースでは起業やスタートア…

濱口桂一郎『ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機』

ジョブ型雇用社会とは何か: 正社員体制の矛盾と転機 (岩波新書 新赤版 1894)作者:濱口 桂一郎岩波書店Amazon 2009年に刊行した『新しい労働社会』において、著者は日本とは異なる欧米諸国の雇用システムを「ジョブ型」と名付け、それとの対比から、日本の雇…

新型コロナの影響を受けた2020年の国内経済

先月24日に国民経済計算年次推計(フロー編)が内閣府経済社会総合研究所より公表された。この統計では、家計貯蓄率、純貸出(+)/純借入(-)(いわゆるISバランス)、政府のプライマリーバランスなどが注目される。www.esri.cao.go.jp結果のポイントをみる…