備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

柄谷行人、浅田彰『全対話』

柄谷行人浅田彰全対話 (講談社文芸文庫)作者:柄谷行人,浅田彰発売日: 2019/10/11メディア: Kindle版 1980年代から90年代にかけての対話を集約しており、以前、何処かで読んだことのある文章がほとんど*1。バブル崩壊・金融危機以前の時代性が色濃く感じられ…

真の失業率──2020年11月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…

デイヴィッド・ハンド(松井信彦訳)『「偶然」の統計学』

「偶然」の統計学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫〈数理を愉しむ〉シリーズ)作者:デイヴィッド・J・ハンド発売日: 2017/10/05メディア: 文庫 人は「偶然」を恰も「必然」であるかのように感じ、物語を紡ぎ出すことがある。またその「偶然」は、さほど珍し…

東浩紀『ゲンロン戦記 「知の観客」を作る』

ゲンロン戦記 「知の観客」をつくる (中公新書ラクレ)作者:東浩紀発売日: 2020/12/11メディア: Kindle版 2010年に創業された株式会社ゲンロンのこの10年間の歴史を、創業者で2018年末まで代表を務めた哲学者、批評家、東浩紀の視点でから振り返るもの。筆者…

今年の10冊

恒例のエントリーです。以下、順不同で。 ジェイン・ジェイコブス(香西泰訳)『市場の倫理 統治の倫理』 市場の倫理 統治の倫理 (ちくま学芸文庫)作者:ジェイン ジェイコブズ発売日: 2016/02/09メディア: 文庫traindusoir.hatenablog.jp

真の失業率──2020年10月までのデータによる更新

完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「…