完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで、完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「真の失業率」を最新のデータを加えて更新した。
10月の完全失業率(季節調整値)は3.1%と前月から0.3ポイント低下した。真の失業率も3.3%と前月から0.2ポイント低下した。引き続き、真の失業率は減少基調である。
所定内給与と消費者物価の相関に関する9月までの結果は以下のようになる。物価上昇率は停滞しており、これに応じて、賃金も伸び悩んでいる。