- 作者: 守島基博
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2004/02/14
- メディア: 新書
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本書では、このような人材マネジメントの考え方の「胆」を、人材の獲得、育成、評価、処遇、人材フロー、人材の尊重、人材の組み合わせ、という流れで追っていく。無論、「胆」であるから、人材マネジメントの具体的な手法やその事例を紹介するわけではない。その一方で、長期的な視点に立った人材の獲得・育成、内部労働市場の機能、インセンティブ・マネジメントと昇進のあり方、長期雇用と人材育成などが強調され、人事・労務管理の事例紹介記事等にはみられない、人材マネジメントの背後にある考え方により重きを置いた説明がなされている。
日本でも、株主重視など経営のあり方が変化し、雇用の柔軟化や業績・成果主義など人材マネジメントの仕組みが変化していると指摘されるが、人材を尊重し成長を促していく上では、仕事と生活の調和など働きやすさの要素としての柔軟性を確保していく必要性についても論じられる。