大鹿靖明「ヒルズ黙示録 検証・ライブドア」
- 作者: 大鹿靖明
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/04
- メディア: 単行本
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コメント ライブドアや六本木ヒルズに関係する人間模様が、ジャーナリスト的な視点から、丹念に描かれている。よくもまあこれだけおもしろい人間がそろったという感じで、こんなところに居合わすことができたら、さぞかし刺激的だろうという気がしてくる。関連する話題として興味深かったのは、フジテレビ・ライブドアの抗争では、名だたる法学者が意見書を書いており、そこには「子弟対決」や「世代間対立」があり、また、多額の謝礼が支払われるケースもあったこと。和解の裏には、「フィクサー」の存在があったこと。三井住友銀行とGSのトップ同士のズブズブの関係等々。経済活動を行う以上、市場のルールを遵守する必要があるのは当然だが、「国策捜査」によって、こんなにおもしろい会社や人間が消え去っていくのも少々残念な気がする。