備忘録

ー 経済概観、読書記録等 ー

田中秀臣「漂流か、上げ潮か:ブレトンウッズ2.0下の日本経済」(MM日本国の研究)

 米国の消費とグローバル貯蓄過剰によって支えられた「ブレトンウッズ2.0」(新ブレトンウッズ体制)の持続可能性については、米国住宅不況にともなう信用不安等から持続可能なものではないとのルビニ等の見解がある。これに対し、安達誠司「円の足枷」は、名目成長率が長期名目利子率を上回っていれば、アメリカの対外債務の利払いは可能であることを指摘。現在の米国はこの条件を満たしているため、当面、悲観派の語るようなハードランディングには至らない。また、「ブレトンウッズ2.0」下で日本経済の持続的成長を図るためには、引き続き金融政策が鍵を握る、との内容。
 マクロ経済政策をミクロの企業行動1本で語るモラリスト・キムタケdqn論説の後だけに、内容もさることながら、大人気のある文体が引き立ちますねwww